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AMETHYST
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綴る
<p>終盤におけるインビンシブル拠点内で、ディオンとハルポクラテスとのやり取り。 ・綴る(ディオン) 自治領に首都を移してから庭師たちへかつての皇都オリフレムを恋する民の為に美しい庭園をよく備えてくれたものだと彼らを聖竜騎士団の部下たちと共にねぎらっている最中のことだった。 ―名が何だというのです。何と呼んでも、薔薇が甘い香りを放つことに変わりはありませんよ。ここには高潔な血を称える美しいものだけがあればそれで良い。 オリヴィエの手をまるで操り人形のように引いていくあの女。テランスを含め皆が殿下こちらも見に行きましょうと取り囲み気を遣ってくれている。父上を賢人たちまで抱き込んでそそのかしたあの女狐。“殿下…”“とても美しい薔薇だ。余に名を教えてくれるか”その名がどれほどの情熱と熱意が宿っているのか知る手掛かりとなるのだから。“喜んで…!” 「殿下、子どもたちの為にほんの少しだけお願いしたいことがあるのですが」ハルポクラテスがかつての教え子であるディオンに穏やかに話しかけて来た。「余に?ここの子どもたちであるならイフリートの者かそれこそ先生がかつて
5 日前読了時間: 5分
向き合う
<p>・向き合う(シドルファスとハルポクラテス) 風の大陸中心部―。黒の一帯の中のシドの隠れ家にて。夜中にシドはケネスの食堂からエールを出してもらい、奥のテーブルにて書物を記しているハルポクラテスの席へとついた。 よお、ハルポクラテス。クライヴと語り合う様になったと聞いたぜ。 お前の顔を見たらよく分かる。ヴァリスゼアに惹かれて、神話の舞台を書き記したいと目的があって来たんだろう。流れついてここにきた俺とはそこが違うなとお前に出会ったときからそう思っていた。モースの影響から、か。でもよ、それを決めたのはお前だ。あいつとジルがここに来てからここもちょっと変わったのかもな。…いや、変わったな。出来ることが多くなった。ドミナントは一国の戦局を揺るがすほど重要な存在だ。だけど拘束から解放されたあいつらはここから人と人へと向き合おうとしている。 ジルからあいつの話を聞いた。ロザリアに戻るのが怖かったと。あいつ自身も俺に言ってくれた、ずっと逃げ続けていたと。弟の為にも国の為にも何もしてやれなかった自分から逃げ出して、怒りや憎しみを相手にぶつけて。失われたものへ
5 日前読了時間: 6分
その手を
<p>シドとジル。シドにとっては対ともいえる同い年のクライヴとベネディクタのそれぞれへの想い。 ・その手を ムーアと呼ばれる小さな集落ながらその実態はこうした小さな場所であっても幼い子どもですらベアラーたちに対する残酷な認識を持っているのだという現実を叩きつけてくるザンブレク皇国に関してシドルファスは知っていることを囚われていた劣悪な環境から連れ出されて間もないジルに伝える。マダムこと協力者のひとりであるイサベラの信頼を勝ち得てもらう為にトルガルと別行動をしているクライヴとはそこにある教会で落ち合う手はずを共に整えていた道中。ベアラーやドミナント、マザークリスタルに関して皮肉めいた冗談と背後にある真剣さとは異なる、淡々とした雰囲気であくまで自身が知っている範囲にとどめることにした。クライヴとノルヴァーン砦内にて行なったやりとりとは異なる。皇国領内に関してはベアラー兵として駆り出されていたクライヴの方が詳しいのだろうが、わざわざ語りたくもない過去に触れる必要はない。復讐心に囚われていた間は外の世界へ意識を向けることやこの世界の現実などそもそもあいつ
5 日前読了時間: 7分
綺麗な月
<p>ジルと恋多きアスタ。拠点の子ども達。よくある好きと愛するという違いをクライヴとジルヴァージョンにて。 タルヤに石化の進行が緩やかになったと身体の調子を共に診てもらって。クライヴが強敵の依頼をネクタールから受けているから一緒に行けるわよと後押しもしてくれて。次は若様ねとジョシュアと交代する形で医務室を出ていく。ジョシュアは抑えきってみせる決着をつける時はすぐそこだとジルに対して目線で語り。ヨーテが付き添いとして医務室の奥へと共に入って行った。クライヴとジョシュアのロズフィールド兄弟、そして力は吸収されたが身体に宿る残りのエーテルでバハムートに顕現してみせようと決意したディオンがこのインビンシブルの拠点からあの空に浮かぶマザークリスタルを模った理のもとへ行く日は刻一刻と迫って来ている。メティアに毎日のように祈っている。どうか、皆無事に帰って来て、と。相当数のアカシア群とウォールード王国やザンブレク皇国に姿を現してきた伝説と呼称される魔物たちに立ち向かうことは出来てもジルは彼らと共にあそこには行けない。少女時代と同じだ。ごく普通の少女であり人であ
5 日前読了時間: 9分
触れる
<p>触れる クライヴとジル。両想いを自覚した後の真面目なふたりの歩み寄り方。 風の大陸に残るマザークリスタルはひとつ。ドレイクテイルだ。マザークリスタルドレイクヘッド破壊前からすでにオリフレムから大部分の皇国民が自治領へ移住する準備を進めていたことも重なりシドルファスの死と彼が託してくれたものに涙を流しながらもあの場で大罪人として多くの兵たちが詰め寄ることもなく残った民の大混乱に紛れてザンブレク皇国内を後にしたー…皆にシドの死とそして誓いと共に受け継いだものを話さなければならない。重たくなる足取りと共にジルと手を取り合いながら戻った新たな帰る場所だったはずの隠れ家が埋もれていることに愕然としつつも、生き残っていた彼らを必死で探しとにかくここから離れようと引き連れていく前にシドをそこに眠りにつかせた。帰る場所とここで中心となり支えだった男。それを同時に失ったのだ。皆の痛みは弟と故郷を失ったばかりの俺と似ていて生々しいほどに伝わってくる。けれど、分かるとは言えない。俺はここに来たばかりの頃は復讐を遂げることばかり考えていて、皆の名前やいままでどうし
5 日前読了時間: 7分
確かめる
<p>クライヴとジル。距離感の近いふたりは常日頃からあらゆるものを確かめ合っているのだとそうしたこばなしを。拠点の皆からすれば、来たばかりの頃からふたりの距離は近しいのだと思う以上にまあそういう関係なのだろうなと思われてそうなのですが。あの世界で兄弟や家族の絆は一種の誓いのように血の繋がり以上に濃いのだろうとも思っています。オットーやマーサが中盤や終盤で自分たちの家族のことを話してくれるのもそうした意味もありそうです。勿論2代目を受け継いだルボルやシドとミド、カローンとグツのように血がつながっていなくても強い絆も大好きです。 ※確かめる※ それに対してふとした瞬間に意識を傾けることがある。トルガルが先行し、前に進んでいた彼は足元が危ないなと気づいて彼女へそっと手を差し伸べて。彼女も応えるようにその手を取る。何かが起きるのだと―危険を察知しすぐにその名を相棒のトルガルと共に呼んで。すっと体勢を整え細身の剣―レイピアを構えある時は隣に別の時には背中合わせにどうするのか尋ねる彼女に彼がいつも通りで頼むと答える。シドに連れて来られたばかりの頃はとんだ野犬
5 日前読了時間: 9分
before/兆し
<p>・before(創始前)※FF16におけるラインの引き方について。 前半メインの語り手はナイジェル。ヴァリスゼアのライン。 後半は潜伏して間もない頃のクライヴとジル。恋愛未満なこばなし。まだまだお互いに踏み込めないふたりのライン。 それとシドから受け継いだものの変化の兆し。 ・ある植物学者の語り(ナイジェル) この植物園もクライヴの採取のおかげで随分と花たちが咲き誇るようになりました。空模様がこうした事態ですからね、特に女性たちがここに来ると笑顔になりますよ。花の元気がなくならないようによく声を掛けています。こうして土を耕し小さくても花壇を設けて。水をやって肥料をやって。ロストウィングの水栽培に合わせたブドウ畑とは違って人の手で造ったものですが花たちもここではああ生きていけるのだと感じます。ミドお嬢さんのろ過装置がすごいと思うと同時に何としてでも黒の一帯の土でも種が成長させられないか日々研究しております。魔物たちも黒の一帯が広がる度に南下しているとシドと語ったそうですね。植物系統の魔物もそうだとのことで彼らの生態から解決策よりもヒントを得ら
5 日前読了時間: 11分
朝おやつ
<p>拠点の皆と。メインはメイヴ。本編はずっと重たいシリアスなので(テーマ的にそれが大切で重要)朝のちょっとした時間にさわやかなひとときをと目指したこばなしです。 ・朝おやつ・ マザークリスタルドレイクヘッドが砕かれたのを切掛けに各国のクリスタルが失われ小麦の収穫が厳しくなったことや魚を凍らせることも出来ず新鮮さを失わないのは難しくなったので魚屋の商売人が塩漬けを施し店に出している。カローンと倉庫係のオルタンスが仕入れに関して見事な手腕を発揮して。タヴアンドクラウンの彼らが決められた仕入れからその日その日の食事を上手くやりくりしてくれているのだ。その中にはジョシュアの体調を気遣い子どもたちの栄養に関するアイデアが込められていることは言うまでもない。エールさえあればいいんだけどなあと酒好きのベアラーが管を巻こうものなら怒られる。もっともそれを気軽に口に出来るのはずいぶんと人らしい生活に馴染んできた証でもある訳だが。拠点内でもっとも朝が早い人物はといえば当然彼らのリーダーである2代目シドのことクライヴだが彼の弟であるジョシュアと彼らの幼馴染であるジル
5 日前読了時間: 7分
焼け焦げた跡
<p>リヴァイアサンDLCにクライヴの刻印を取り除くカットシーンが入るので描きたくなった話。 クライヴとジル、ルボルも。 焼け焦げた跡 「ルボルの言った通り、身体が温まったな」 温泉―熱めのお湯とはこういったものかと汚れも落ち疲れが取れたようにも感じられて気分も良い。 軽装で手を閉じたり開いたりして調子を確かめる。 水浴びのちょっとした時間を嫌がるトルガルもしばらく大人しく温めの温泉に浸かっていた。 ルボルが面倒を見ている子どもたちがトルガルの毛がふかふかになったのが目に見えて分かるので楽しそうに2階の通路で撫でていると部屋に入ってきたジルから聞いた。心なしかジルもかなり体調と機嫌が良さそうだ。温泉を人が入れないほど熱湯へと変貌させていた炎系の魔物であるボム族を倒した暁に店の主人からお礼に入っていってくれと勧められ。ルボルからも温泉の湯は飲んだりすると効力もあるんで商売の切掛けを作ってもらって助かる、縁は作れるうちに色々やっておいた方が良いぜ、好意はありがたく受け取っておけよと提案され。 それとジルがとても関心を抱いている様子が見て取れたので先に
5 日前読了時間: 9分
それは我儘でも願いでもなく
<p>前半はクライヴとシドのやり取り。 後半クライヴ→ジルといいますか。何かとひとりで背負いがちなクライヴの狡さを少々。 彼は彼で真剣そのものであります。 かつての拠点の周囲の様子は殆ど変わったようには思えない。周りは黒一帯だ。大勢ではなかったがそれでも人が住んでいて増え続けていったと語ってもすぐに信じるものなどいないだろう。ましてやマザークリスタルを破壊する為に活動を行なっている者たちがそれを語るのなら。それでも、彼と彼女は僅かな時間であってもここに居た。全ての人を連れて行くことは出来なかったが生き残った者たちと生きていくことを決めた。両親―家族を失った双子のテトとクロはまだ赤子で、彼らの面倒を見ていたのはそれより少し年上の子どもたちだ。シドのことを告げなければならないと決意してここに帰還した彼らに抱き着いてわんわん泣いた。ようやく子供たちが泣き疲れて眠りについてから疲れてはいたであろう、それでもジョシュアが生きてくれていたことを含めて現実を受け止め、ふたりは歩みを止めなかった。皆は心が折れかかっていたが、人として生きて欲しいと何度も伝えたのだ
5 日前読了時間: 9分
きょうだい
<p>きょうだい ※拠点の皆はいわば家族でありチームですが、クライヴとジョシュアの血の繋がりをどう見ているのだろうかと考えたこばなし。メインはジョシュアとミドのやり取り。 ふたりが並んでいると少年期には随分とあった身長の差が縮まっていて。一緒に過ごせることが嬉しいからこそその頃には殆ど他の人には見せなかったちょっとした軽口を叩きあうことも見受けられるようになった。ジョシュアも意外とここでは冗談を言うんだなとガブが目を丸くしながらジルに語りかけてきたことがあった。外の戦いは過酷で拠点内ではせめて和らぐ時があっても良いのだから。わしの甥っ子たちは兄上と同じ目をしている、これ以上の喜びはないぞとバイロンが豪快に笑っていて。ふたりを見ているとはじめてロザリスへ来た時を思い出すの。あの頃の楽しかった思い出の場所はなくなってしまっていてもすぐ取り出せるところにはあるの。別れは告げたけれど思いは残っているとはジル談。見て見ぬふりを出来ないところも無茶をしようとするのもふたりともそっくりね…こっちの身にもなって欲しいわと、ともすればすぐ飛び出す兄を弟が支えそうし
5 日前読了時間: 9分
それもごく自然なこと
<p>それもごく自然なこと 望郷組。離れていた期間が長い割には距離感がとても近いロズ兄弟とジルちゃん。ロザリア幼なじみ組の絆の強さが大好きです。 拠点のリーダーであり二代目シドでもあるクライヴの部屋にノックして入ってきたジルもその暖かな空間に口元が緩んだ。彼女自身も今の拠点にて過ごす内に表情と感情が豊かになっており良い傾向が続いている。険しく厳しい道筋を歩みながらクライヴの弟であるジョシュアと再会し、彼が目を覚まして改めて自分たちが置かれている現状については話し合いそのことを重く受け止めている。それでもまたこれからは一緒にいられるのだということ自体が3人とも素直に嬉しい訳で。ヨーテと呼ばれるジョシュアの従者と合流する為に再びダルメキアの地を踏むことになる運びとなっていた。準備を怠ることなく出発だとその言葉に特段子供時代のような扱いではなく、これからは共に歩んで行けるのだと確信を得た弟は2代目シドであり拠点のリーダーでもある今の兄の部屋をざっと眺めて何が何処にあるのか、そして事を運ぶ時にはまず何を行なうべきなのか。頭と心の中で声には出さないあれこれ
5 日前読了時間: 7分
想いを込めて
<p>クライヴとバイロン叔父さん、拠点メンバーのほのぼの話。 最後がクライヴ→ジルぽいです。 想いを込めて シド、ちょっといいですかと大方内容は本に載っている変わった調理法をメイヴやモリーと共にまた見つけて珍味ともとれる食材を取りに行って欲しい依頼だろうと予想をつけてどうしたんだとイヴァンの呼びかけに応える。 フーゴに捕らえられ無事に帰還はしたものの身体的にも精神的にも負担がかかり具合を崩したジルの見舞いをタルヤの医務室にて済ませてから皆の気分が少しでも晴れるようにとエールを振舞った最中。 「シドはロザリスでは女性とよく過ごされていたのですか?」 かなりずれたことを尋ねられた。 「…急にどうした」 「いえ、本を広げながら食材探しでメイヴと盛り上がりまして。メイヴがシドは食材に関してもかなり知識があると述べていたものですから。ジルさんからも一緒に買い物へはよく行っていたとも聞いて。ジルさんはそれほど調理には手を付けなかった様子で、となると他の女性との交友も深かったのではと…」 (ロザリスにいた侍女たちから教えてもらったこともあるが…) そのことを伝
5 日前読了時間: 8分
Apple
<p>※PS5プラットフォームに移ったからこそ様々な表現方法が増したFF16。 作中で食べ物も印象に残っているのでそのひとつであるりんご🍎をモチーフにこばなしを書いてみました。 Apple 準備が出来たら出発だ。あーそうだ、何が起きても誰と会ったとしても。どこに邪魔したとしても驚くなよ。 まるで子どものように扱うシドルファスの態度にーそれは今までふたりがこの世界や現実に対しても何も知らなかった、思い知らされたのだと率直に認めたからこそだがー全く…と軽くため息を吐くクライヴと言葉には出さないものの少しだけあきれた表情のジルだったがさっそく動き出そうとすると。 「おう、ちょっと出発前に腹ごしらえしとけ」今度は返答を待つことなくぽいっとりんごをふたつ、それぞれに投げてきた。クライヴは片手で、ジルは両手で空中に舞ったりんごをさっと受け取る。苦労してここで生ったんだ、ちゃんと味わっていけ。シドのありがたいメッセージ付きで。出会った時もこんなんだったな…シドとのついこの間のやり取りがもう懐かしいとさえ感じるクライヴに対し、ジルはその果実を両手で包み込んだま
5 日前読了時間: 10分
君ありて
<p>ジルちゃんが、イサベルに対して妬いたりするシーンがあるのはご存知の通り。ではクライヴは?と思って書いたこばなしです。 君ありて 「オットー。クライヴはどこかしら」拠点に戻ってきたばかりのクライヴを探していると。「さっき、ゴーチェの所に向かったが…協力者の誰かに何かあったのかもしれん」オットーからそう告げられ、ジルは急ぎ足でゴーチェが担当している協同窓口へ向かう。ブラックソーンの鍛冶場にてミスリルのように硬い鋼鉄が整えられていく音が響き(外大陸からの刃にブラックソーンは言い表せない焦燥感を感じていたとはクライヴとオーガストから聞いていた、ふたりのお陰で今は迷いがないみたい)、グツがカローンに頼まれて彼女が許可しない限りは開かない倉庫から重たいものを運び出している姿をそっと目に収め(グツは最近ブラックソーンのところへ教えを乞うている。カローンも心の中では認めているの)シドの設計図からこれはハッチだと部位名が書かれている場所の傍でいつも通り井戸端会議をしている彼女たち。倉庫番のオルタンスや(新しく来たベアラーの姉妹の為に布を取り寄せた彼女は新しい
5 日前読了時間: 8分
IF
<p>※自分の中でのクライヴとジルのイメージ。 ジルちゃんの、我が身は獣・心は氷と題されたアートがあります。 ウォールード王国のアインヘリアル船、バルナバスに捕らえられていた間に檻に押し込められていましたよね。 鉄王国にて兵器として用いられていた彼女、そうした過去から嫌な記憶を思い出したりしないかと心配になりまして。命令されるまま相手の命を絶ってはまた檻へと押し込められる日々を…。彼女自身因果を断つと述べていたとはいえ…。 クライヴが助けに来て抱きしめられた時、とてもとても安心したのではないかな、と思いまして。 正面からまっすぐお互いの存在を確かめながら抱き合うことの多いふたり、偶にはクライヴが背後からすっぽり抱きしめてあげているものいいなあと思った次第で。 ゲーム内において風が吹いているときの自然な流れ・吹き方をする技術が素晴らしい。トルガル🐺のもふもふ毛並み~。 IF ごうごうと吹き荒れる潮風はふたりの髪をいたずらでもするように乱暴になでつける。 そうした中特段戸惑ったりしないのはお互いの体温が心地良いから。 黒の一帯の影響により、エーテル
5 日前読了時間: 7分
夜想
<p>先にクライヴとジルの語りを見てもらう方が何となく掴めるジル視点のクラジル。 エピローグの示唆も含めます。 ※ 夜想 ※ 気が付くと、ぼんやりとくすんだ土色の天井が見えた。意識がおぼろげで、ここがどこなのかはっきりしない。目が覚めなければ良かった、とまた現実が押し寄せるのだろう。 …連れ戻されたのだろうか?あの子たちはどうなったの? そうだ、剣を交え…魔法を使っていたのだった。血を吐きながら心が痛いと感じるよりも…いっそのことこのまま何も感じないで…ああでも、私が倒れたらあの子たちが…。 ゆっくりと近づいてくる足音があの男のたちのものでないことに違和感を覚える。 覗き込んで来た全く見知らない赤髪の女性。潤いを含んだ瞳がぼんやりと目に入りほっと息を吐いたのが遠くに聞こえた。 「良かった、気づいたのね。ロドリグ、すぐにケネスのところへ行ってあったかいお茶をもらってきて」 ―気遣ってもらえている…?ここは、どこなの…? 「クライヴは戻って来たの?シドとガブは?まだならオットーに伝えて」 男の人が急いで出て行く気配を感じた。いいえ、それよりも…! 知
6 日前読了時間: 9分
クライヴとジル
<p>クラジル語り。 終盤のサイドクエストとED・エピローグの示唆もおおっぴらではありませんが含めます。 FFシリーズの中でもとくに好きな男性と女性の組み合わせ。略し方はクラジルとなりますかね。 素直に好きな所を語っております。当方英語版日本語字幕で初回プレイをしましたのでそちらで気づいたことや、ちょっとした考察を入り混じったものも。 EDの示唆についても触れています。大っぴらではありませんが、ご注意下さい。 ・再会したばかりのふたり(青年期) クライヴがジルにイーストプールで過ごした夜に月を見上げていた彼女から12歳の時の彼女のことを思い出したことやフェニックスゲートにてそういう所は昔から変わらないな、と語った場面は昔から好意を抱いていた彼女に対して安心感や信頼感を持っていた故ですね。 よく言われる思い出が綺麗に残っている状況に近いものです。 ジルが一旦シドの拠点から戻る時に伏し目からまっすぐ彼を見つめたり私は変わったわ、と告げたりしたのは罪の意識と倒れる直前に心が限界であったために彼が知っているような昔の自分ではないと否定したかったのでしょう
7 日前読了時間: 21分
クライヴとジョシュア
<p>ロズフィールド兄弟語り。 ロズフィールド兄弟語りです。 大っぴらにはしていませんがED辺りも触れます。考察も。 大前提としてロズ兄弟は上に立つ者故の視点がある、と考えながら見て頂ければ。 頑固さでいえば弟が上で、兄が最後まで意思を貫く強さで上回る、といったところ。 ロズフィールド兄弟のこと。 Awakeningトレーラーでジョシュアがクライヴに炎を授けるカットシーン。初期はあの時にクライヴがフェニックスの祝福を受け取るコンセプトなどがあったのでしょうか。この辺りはEDの為に変わったのだと考えています。本編だとケアル(回復)系統の魔法を使っただけになっていたので。 自我が壊されたクライヴの精神世界。 幼いジョシュアくんだけがクライヴの行なっていることを否定しておらず、自己否定から心を閉ざそうとした彼にクライヴ!と名を呼ぶ。そして、弟の呼びかけから目を覚ます。 日本語ではずっと兄さん(シヴァの力を吸収した時にはジルの想いとクライヴの責任への問いかけとして本名を呼んだ)であり、英語では兄さんの部分は全てクライヴと名前を呼ぶ(稀にBrother)。
7 日前読了時間: 17分
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