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聖剣伝説Visions of Mana

発売前に書いた小ネタと、序盤から少々。

それぞれの寝起き

発売前にちょっと書いたメインメンバーの雰囲気はこんな感じなのかなと。

・メインメンバーの朝

モートレア「さっと起きて枕元に栞を挟んで置いてあった本の頁を開く。 読んだ内容を黙想するのだ」

ジュリ「朝眠いからね~。うとうとしていたらヴァルが引き摺ってくれて顔を洗ったりしているよ」

パルミナ「カリナさんを起こしに行きますね。私が手が離せない時にヴァルとモートレアに頼んだら…」

カリナ「あ~、ウチの寝込みを男ふたりで襲おうなんて油断も隙もないわね!と朝っぱらから怒鳴ったら宿屋のおっちゃんにめっちゃ怒られたんだわ…」

モートレア「あれだけ大声出しておきながらまたさっさとベッドに戻ってすやすや眠ったカリナの方が油断も隙もなかろう」

ヴァル「まあまあ。ヒナと一緒に朝から散歩に行くかな」

ヒナ「小さい頃から樹の麓へヴァルと手を繋いで行ったよね」

カリナ「は~。それはそれは」

パルミナ「微笑ましいですね」

ジュリ「今度ボクもついていこうかなあ、珍しいお花とかある?」

モートレア「ジュリに食べる実とそうでないものを教えておくか」

ジュリ「む~。そんな急にラビみたいにぱくついたりしないよ。ぱっくんチョコの方が美味しいし」

・魂を込めて(Visions of Mana:ヴァルとヒナ) ※本編開始よりちょっと前

火の村が見える小高い丘で夕日と村を眺めているヴァルとヒナ。

ヴァル「もうすぐ、フェアリーが来るんだな」 ヒナ「ヴァルは誰が御子として選ばれると思う?」 ヴァル「う~ん。御子は男の人でも女の人でもなれるからなあ…。 僕たちには見えないものをフェアリーが見定めるだろうな」 ヒナ「そうね…分かっているの。ヴァルはもうすぐこの村を旅立ってしまう」 ヴァル「そんな寂しそうな顔をするなよ、帰ってくるさ。ライザねえは土の村に…ギドはもうないけれど、どこがで元気にしているだろうし。守り人として役目を果したらちゃんとみんなに旅のことを話す」 マナの樹が世界の中心となっている。村ごとに掟があり。 それぞれの交流はほとんどない。

“ギドでね、大好きな人が出来たんだ”

ライザからの手紙にはそう書かれていて。 それ以後彼女からの連絡が途絶えた。

ヒナ「魂を捧げてくれた御子のことを、皆にお話しするのね」 ヴァル「この村とこの世界の為に覚悟を決めて魂ごと捧げてくれたんだからな。僕もその魂を受け継いで、守り人の誇りを抱いて皆に語らないと」 ヒナ「楽しみにしているね」

これは僕らがまだマナの樹とこの世界の真実を知らなかった頃だ。

疑うことを知らず眠っているヴァルとヒナを見守るオーリン。

・この世界

焚き火に照らし出されて健やかに仲良く眠っているふたりを眺めているとやるせない想いがライザと引き離されたことによって根付いた悲しみと痛み。そしてこの世界は何なのかと疑いの気持ちが根を張って茨の様に絡みつきオーリンは呼吸を整える意味も含めて小さく息を吐いた。

“お前たちこの世界が好きなんだな”

“オーリンさんは違うんですか”

ふたりは火の村ティアナからほとんど出たことがないと噴火による落石をやり過ごす為にも大岩の陰で共に休み。ティアナは人ともに生きてきた村だからと危険だと分かったらうまくやり過ごすのもひとつの手だと伝えた俺の助言に素直に頷きそして故郷が大好きなのだろうそう笑顔で教えてくれた。 何も知らないからこそ、そう言えるのだろうな。 そう思う。 そしてふたりの仲の良さを見ていると故郷で楽しく村人たちと毎日語り合いしながら過ごして来たのだろうなとそう分かる。

“俺か?俺は…どうなんだろうな”

ヒナはこれから向かう風の山脈へ父親と共に行ったことがあるとそう言った。 せいぜいそれくらいの付き合いなのだ。村と村が違えば交流や誰かと誰かが結ばれるということもこの世界ではほとんど起きない。

ライザをひとめ目にしたとき、心が動くのって―…世界が変わるのはこういうことなのかとそう感じたんだ。 最初はギドの皆も遠巻きに見ていた。きっかけがあったとすればライザが守人だったから。 それは間違いない。魂を捧げる御子と守り人はこの世界にとって欠かせない存在であり、誇りである。彼女が話すことから皆興味を惹かれて。 ギドでの暮らしをここがこれからの私の故郷なんだねオーリンとライザは一度だって嫌な顔をせずに尊重してくれて。 ギドの皆もだんだんと近づいてきて彼女と何かをしたりライザがいるのはもう当たり前、そうなって来た。その頃までは俺は確かにこの世界が好きだったはずだ。

ふたりの頭を起こさない程度に優しく撫でてやる。 あの問いかけとヴァル、お前の答えは確かにあの頃までの俺とライザだった。 ヒナの手にそっとまんまるドロップを握らせてやる。ヴァルが前に出てくれているから私は少し離れたところからヴァルが思いっきり剣を振れるようにマナを癒やしに変えて支えているんですと彼女がそう話してくれたから。

“樹まで行っちまったらお別れだぞ”

何も知らないふたりは必要なことだからとそう揃って答えてきた。 マナの循環がこの世界には不可欠なのだと。 御子と守り人は別れが必ず来る、そうしたものなのだと。

ふたりに尋ねてみたかった。

マナなんて世界中どこにでも溢れている。お前達も故郷でもここまでの旅路でも感じて来たんじゃなかったのか、と。

俺はまだ別れなど告げていない。引き離されたとしても、必ずライザを取り戻してみせる。

けど、それが果たして正しい事なのか分からない。 ギドの皆だって本当はライザを失いたくないって分かっていた。村の為には仕方ない、仕方ないんだオーリンとそうした嘆きが嫌というほど伝わって来た。 分かっているのはもうひとつ。俺はまだ真実には辿り着いていない。

“お別れだぞ”

お前たちは…どうなるんだろうな。 今日のこの日の問いをまた出会えた時にはしてみたい。 お前たちがこれから見ていくもの、そして知ったことからどのような答えを導きだすのか。

彼と御子になるはずだった彼女。 その存在が人を疑うことさえ知らなかったふたりにとってのある萌動となる。

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