Rise of the Ronin
- つきんこ
- 3 日前
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更新日:2 日前
制作はコーエーテクモゲームス:チームニンジャ。 コーエーテクモゲームス史上、もっとも成果を上げている幕末の時代を舞台にしたAAA級オープンワールド。 パブリッシャーはSIE。スタート画面を立ち上げた時にPSスタジオのマークが出るのはこの為。
Rise of Ronin 用語集 ・舞台は幕末期の日本
1853年 黒船来航 1860年 桜田門外の変 1864年 禁門の変 1867年 大政奉還 1868年 鳥羽・伏見の戦い
※幕末期の諸勢力 ・登場人物
・倒幕派―幕府を倒そうとする政府 倒幕派を構成する集団や個人は様々だが、幕府支配の打倒と王政復古の実現を目指しているという点では一致している。 坂本龍馬 桂小五郎 久坂玄瑞 高杉晋助
・佐幕派—幕府を支える勢力 幕末期の佐幕派は徳川を支持し、中央集権体制の維持を図る。外圧や反幕府勢力から幕府を守り、既存の政治秩序を支えている。 井伊直弼 村山たか 勝海舟 近藤勇
・西洋—欧米列強 幕末期の西洋列強とはアメリカとヨーロッパ諸国のことである。貿易のために日本を開国させ、長らく続いた鎖国政策を終わらせて政治と経済に影響を及ぼそうとしている。 マシュー・ペリー ラザフォード・オールコック ジュール・ブリュネ アーネスト・サトウ
・米 Rise of the Roninより、片割れと。 ・キャラクタークリエイトで選ばなかった片割れが話しかけてくれるので、そこから少し。
・米
「ほら」 差し出された炊き立ての飯はここどころか江戸以外では貴重だ。 高級だと言っても差支えはない。 どうしたんだと尋ねると里の衆がな、蓄えていた小判はたいて米俵1俵分運んでくれたんだとそう教えてくれた。 「ここで拾ってもらって…何度目だったか」 「数えてはいない。けど、まあ片手は超えるだろう」 里…集落は竹藪に囲まれて日差しの入りはまばらであり。隠れ里のような訓練所にて苔の生えた大きなふたつの岩にそれぞれ座り込んだ。
お互いの手は最初は木刀を。 それが小さい時にはもう豆だらけだった手に馴染むようになると様々な形状のものを手に取るようになった。縄の扱いも慣れたものだ。 そうしたものだから炊いたばかりの飯の熱さは気にならない。
竹筒に入った水で喉を潤してから思いっきり被りついた。 「うめえ」 「うめえな」 ふっ、とお互いに顔を見合わせて浮かぶ笑顔。まだ父上と母上が生きていた頃はよくでかい握りを近くの小川で呑気に魚釣りでもしながらほおばってこうしていたものだ。
あの日—あれは見間違うことなどない。忘れることも出来ない。 火の粉がはぜる、牛の刻。 幕府の使いだった。目の前で守ってくれていた大人たちが。 そして、父も、母も。刀により一太刀だった。 投げ捨てられてばしゃん、と川に響く水の音が嫌だった。 怖かった。息を止めて身を震わせていた。これが夢なら覚めてくれと…いや生々しい痛みと恐怖が自分達の身体を支配していた。
見つかった、殺されると覚悟した時に幕府の者が倒れたのもやはり一太刀だった。
行きな。そうおばばは語り。 行く当てなどありもしない。何も分からず手と手を固く握りしめながらひたすら火の粉が舞う中を走った。 走って走って…力尽きるように廃屋で眠りに着いた。寒かったからお互いに引っ付きながら。 そうして、ここに拾われた。 辿り着いたというより、他に行くところも帰るところも無かったのだ。 もう、ここで生きていくしかなかった。
「もうすぐ、ここを旅立つ時だ」 片割れが立ち上がり固い決意と共に大地をじゃり、と踏みしめ2,3歩前に進み出る。 同じく己を膝に力を込め立ち上がった。 「横浜へ、な」 向こうも身体ごと振り向いて大きく頷いた。 お互いに眉間にしわを寄せるかのように鋭い視線を絡めてやり取りをする。
集落の何人かが近づいてきた。 妙な噂があるぞ、と。
大きな船が海の向こうから来ているとか。 実際に目にした奴は居ねえ。 そうだけどよ、おめえらも気をつけろ。
同時に頷いた。
時代のうねりを感じる。 何かが終わり、何かが起きようとしているのだと。
後に紅毛人による黒船の出現により、この片割れと運命の別れが訪れる。
ふたり(RiseoftheRonin)
主人公と片割れ。
隠し刀は強い絆で結ばれている。お前があやつを感じているなら…いつか巡り合えよう。 それがこれからはかつての師となる研師の送り言葉となった。
里は小さな、こんなに小さな場所だったのだろうか。 石火だけでない、暗殺とてこの身に染みついた。辛い訓練、ではあった。 その感覚がはっきりとあったかは雪が冷たくこの身に染みる野道を歩んでいると冷えていく身体に取っては失われていくかのようだった。 あの日―。父も母も失って。お前と己だけが残された。 研師に助けられ拾われてから手に木刀に巻いた包帯が血が滲むほど両の手に豆を一杯に作って。里からもましてや脱藩など考えることもなかった。 時には地面に大の字で転がり意識を失いかけると。冷たい水をお前にぶっかけられ、そうしてまた目を覚ました。 —お前はいつも詰めが甘い。 それがお前の口癖だった。
訓練の場所をひとつひとつ見て回った。こんなに静かだっただろうか。 確かにふたりで地面に大の字で転がっていた時は天は高く住み切っていて。鳥たちのさえずる声だけが耳に入った。
—もう、終わりにするか? —減らず口を叩いている暇があるならやるべきことはひとつだろう。 火の粉が舞う中固く固く手を放さなかったあの日と同じく。 差し伸べられた手を取り起き上がって大地をしっかりと両足で踏みしめた。
黒船はお前を連れ去って行った。 また、会えるのだろうか。己が知っているお前に。
“やるな” 石火を使いお前の攻撃を弾いた時に怯まずにそれでいて己の腕を確かに認める力強い、その声。
産まれた場所、産まれて来た意味。共に生きて来た。 きょうだいであり、片割れだ。 己とお前は—。
絆であり、絆(ほだ)しだ。
束縛か、それとも道なのか。
巡り合う縁をかすかな希望とし吹雪いて来たその道をひたすら真っ直ぐに歩んでいく。
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